『仏遺教経施行勅』について
2月に入り、釈尊涅槃会も近付いているので、『遺教経』を学んでおきたいと思うのだが、『遺教経』を世に広めようとする動きがあったので、それを見ておきたい。法とは如来滅後、末代澆浮を以て国王大臣に附属し、仏法を護持すること、然り。僧尼の出家は戒行、須らく備う、若し情淫佚を縱ままにし、煩悩に触塗すれば、人間に関渉して動じ経律に違す、既に如来玄妙の旨を失す、又た国王受付の義を虧く、遺教経は是れ、仏、涅槃に臨んで説く所の、弟子を教勅するものなり、甚だ詳要の為、末俗の緇素、並びに崇奉せざるんば、大道、将に微言隠るべし、且く、永く聖教を懐いて用て弘闡を思い、宜しく所司をして、書手十人を差して、多く経本を写さしめ、務めて施行在るべし、紙筆墨等の有司、准給せよ、其れ官宦五品已上、及び諸州の刺史、各おの一巻を付し、若しくは僧尼の行業...『仏遺教経施行勅』について