戦中日本軍から垣間見えるダメな日本―『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』著:戸部良一、鎌田伸一、村井友秀、寺本義也、杉之尾孝生、野中郁次郎
作品について 防衛大学の戦史・歴史研究家を中心に、組織論の野中郁次郎氏(元一橋大学教授)を加え、合同研究として出版されたもの。第二次世界大戦中の代表的な戦闘を通じて当時の陸海軍の組織特性を分析している。なお、裏表紙を見るとわかる通りですが、小池百合子氏や新浪剛氏らが推薦しているそうです。 感想 この本は戦争の本ではありません。いや、戦争について書かれた本なのですが、現代的な読み方として一層意味があるのは、戦争を通じて日本の組織の特徴を考えること、だと思います。 表紙カバーに破綻する組織の特徴として5点あげられています。 「トップからの指示があいまい」「大きな声は論理にまさる」「データの解析がお…