『出定笑語』とは?!(拝啓 平田篤胤先生1)
前回から始まったこの連載であるが、実は今回もまだ本文には入らない。今回は、平田篤胤先生(1776~1843)の『出定笑語』について解題等を行おうと思っているのである。まず、この連載で拙僧が見ようと思っているテキストについては、この記事の下段に挙げてある通りなのだが、江戸時代末期の版本には朝臣資政による「序」が見え、本書の成立の一端が理解出来る。百不足出羽国の御民に篤胤翁無比重太健雄々しき大倭魂を振起して、宗とある書ども著られけるいとまのひまに、諸人の解得やすく俗語もてものせられたるこの書、もと此大坂に御宇の年号を延享と申しころ、富長仲基といひし人出定後語といへるふみ書て、仏道明らかに論ひたるを本居翁うちみて、諾よくも論ひ定めたり、彼道の学問に長たる欲しだにえやはかくものすべきと讃歎おかれたるを、ゆかしみなつかし...『出定笑語』とは?!(拝啓平田篤胤先生1)