「令和日本国憲法草案」について
「令和日本国憲法草案」について先に私は日本の憲法改正論議に一石を投じるために、「令和日本国憲法草案」を提示しました。あまり多くの人の注目も引かなかったようですが、そこで私が提起した問題は、現代の日本のおける憲法論議に、英国のような不文憲法の可能性はないか、もしないとすれば、次善の方策としてどのような憲法が可能か、また不文憲法に代わる成文憲法の可能性としては、どういうものがあり得るかということです。現在の日本における憲法論議も、護憲か「現行憲法の改正」かといった二項対立的な議論に集約されてしまって、肝心の憲法が表現すべき国家理念とは何か、といった議論はきわめて不足しているし、その内容においてもきわめて貧弱だと思います。近代の国家においては、憲法とはただ制度的な規範のみではなく、国家の理念を、その自由や人権、...「令和日本国憲法草案」について