花に嵐/さよならだけが人生だ[空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]―(5)【空想の森から<173>】
夜半から降り出した雨は激しくなり、夜明け近く、雷鳴が轟く大雷雨となった。満開の桜は、一夜にして散ってしまった。井伏鱒二の名訳による「勧酒」を思いながら、少しだけ「花酒」をグラスに注ぎ、空に掲げた。勧君金屈巵この盃を受けてくれ満酌不須辞どうぞなみなみ注がしておくれ花発多風雨花に嵐の例えもあるぞ人生足別離さよならだけが人生だ昨日は、一日、花の下で絵を描きながら、合間に「空想の森アートコレクティブ展」の会場に入って、長年蒐めて慈しんできた絵画や友人・仲間たちから寄せられた出品作品を眺め、静かで心清まる時間を過ごしたのだったが、一転、嵐の夜が来て、短い花のいのちを風雨に散らしてしまった。今回の「空想の森アートコレクティブ展」の会場正面には、谷川晃一「人間になった犬」を配置した。今春、異界の人となった谷川さんを偲び...花に嵐/さよならだけが人生だ[空想の森アートコレクティブ展<´24-1>]―(5)【空想の森から<173>】