文体は、著作家の「物」であり、彼の光輝にして、彼の牢獄であり、彼の孤独である。ACIMのあるセミナーに参加した時の話です。トイレ休憩の間ぼんやりとひとり講師の話を反芻する私がそのひとには異様にみえたのでしょう。「コースたのしんでやってます?」そう聞かれ困ってしまった。周知のとおり、言語体(langue)は、ある時代のすべての著作家たちに共通の規則や慣習の集合体である。親切なひと、なのだと思います。なのにたのしげに話し出したそのひとのつるんとがらんどうの目ははっきり私を見下していた。ヒトリボッチノアナタハナンテカワイソウ!無遠慮にひとの心情にずかずか上がり込むスピ・精神世界系関係者特有のなれなれしさに当時呆然とするばかりだった私をよそに所謂“奇跡(ミラクル)”な出来事の数々がよどみなく吐き出されるキセキノナ...あいして!アイして!愛して!
代助は暑い中を馳けない許(ばかり)に、急ぎ足に歩いた。日は代助の頭の上から真直に射下した。乾いた埃が、火の粉の様に彼の素足を包んだ。彼はぢり/\と焦(こげ)る心持がした。「焦(こげ)る/\」と歩きながら口の内で云つた。飯田橋へ来て電車に乗った。電車は真直に走り出した。代助は車のなかで、「あゝ動く。世の中が動く」と傍の人に聞える様に云つた。彼の頭は電車の速力を以て回転し出した。回転するに従つて火の様に焙(ほて)つて来た。是で半日乗り続けたら焼き尽す事が出来るだらうと思つた。夏目漱石「それから」より薄暗き酒場の隅に在るひとが我に教へし道ならぬ道・・・目が覚めるとそこはあかね色一ぱいに染まる知らないお部屋でした。誰もいない。わたしまだ眠っているのかも。シーツを引き寄せ顔をうずめると、ひともりのにおいがする・・・...残夜、アプサンと呑むひと
さまざまな思想・哲学・心理を学び真実を追求して来ました。その中で私たちは肉体ではなく心の存在であることを確信しました。簡単に説明すると「心=思考=考え方」の存在だったのです。心を癒し幸せな思考を選びましょう。
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