連載を終えて(『僧尼令』を学ぶ・28)
連載は28回目となるが、これが最終回である。この連載では、『養老律令』に収録されている『僧尼令』の本文を見てきたが、『僧尼令』は全27条あって、1条ごとに見てみた。なお、連載途中で『令義解』の江戸期版本(塙保己一校訂本・寛政12年[1800]刊行、全10巻で『僧尼令』は巻2に所収)が入手出来たため、それも参照した。さて、全27条を見てみて感じたことは、部分的には仏教の戒律(比丘戒)を想定している場合もあるが、当時の朝廷が必要とした規則なども併存していた場合もあった。そこで、その辺を総体的(雑考的かも)に考え、この連載を終えておきたい。この記事の前提としては、当令の全体が日本で独自に作られたわけではなく、ほとんどは、中国唐代の『道僧格』という、道教・仏教への統制の条文を下敷きに、編まれていることである。無論、日本...連載を終えて(『僧尼令』を学ぶ・28)