雪峰義存禅師、玄沙師備禅師、圜悟克勤禅師が言われた言葉について道元禅師が注釈されます。いまここで三世諸仏(過去・現在・未来における真実を得られた方々)と言う言葉を使っているけれども、その言葉の意味は、この世に存在するありとあらゆる真実を得られた方々の意味である。そして行仏(行いを通して真実と一体になった人)とは、三世諸仏に他ならない。この世の中のあらゆる方角に真実を得られた方々が沢山おられる。それらの...
雪峰義存禅師がたくさんの人々に説示して言われた。三世諸仏(過去・現在・未来、あらゆる時代を通じての真実を得られた方々)が、火のように燃えた姿で釈尊の教えを説いておられる。これを拝聴していた玄沙師備禅師が言われた。自分の見方からするならば、炎そのものがその姿を通して三世諸仏のために釈尊の教えがどういうものであるかということを説くのであり、三世諸仏はその教えを地面に立って聴講している。この二人の問答に対...
行仏威儀について道元禅師の注釈は続きます。人間にはものを取り込む働きとそれを手放す働きとがある。その二つの要素がちょうどバランスしたところに、その二つのものを乗り越えたところの輝かしい姿というものがある。そういう輝かしさとは何かと言えば、いま目の前に見えている坐禅堂であり、仏殿であり、庫裏であり、山門である。さらに宇宙全体を見通すような眼力があり、この大地をすべて眼中に収めてしまう様な眼もある。何...
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